ビールの二大種類!有名なビールスタイルについても解説!!

Beer

普段何気なくコンビニで買って飲んでいるビール・・・
皆さんは、「ビールとは何か?」という質問に答えられますか??
もちろんお酒であることは誰もが理解していると思いますが、どんな種類に分類されているのか、原は何で、どんな作り方をしているのか・・・など意外と知られていないことが多いと思います。

この記事では、ビールの原材料や作り方を誰でも分かるよう簡潔にまとめて説明します。
その上で、ビールの種類別の特徴も解説します。

ビールの原料と作り方

原材料

ビールの原材料は、主に以下の素材が利用されます。
・モルト(麦芽)
・ホップ
・水
・酵母
・副材料(とうもろこし、米など)

レシピ

材料を全て混ぜて炭酸水をぶち込む・・・!
などという、簡単な方法では作ることができません(笑)

ビールは手間のかかる工程製造されています。
大まかな流れは、麦を作り、麦汁を作り、発酵させる。
ここではより詳細に、各工程を5つの段階に分けて説明していきます。

【精麦】

収穫した大麦から、麦芽を作る。
大麦を水に漬けることで発芽させる。

【仕込み①・・・糊化・糖化】

麦芽を粉砕し、副材料と一緒にタンクに入れて加熱処理し、糊状にする(糊化)。
でんぷんが酵素の作用により糖に分解される(糖化)。

【仕込み②・・・濾過・煮沸】

糊化・糖化を経た麦汁を濾過して、不純物を取り除く。
それにホップを加えて煮沸することにより、ビール独特の苦みを生み出す。

【発酵】

加熱した麦汁を冷やし、酵母を加えて発酵タンクに移します。
これにより、糖がアルコールと炭酸ガスに分解されて一週間ほどで若いビールが出来上がる。

【貯酒】

発酵させて完成した若ビールを貯酒タンクに移します。
ここで沈殿していた酵母が全体に広がり、更なる発酵が進みます。
そして、数十日間低温で熟成され、瓶詰の工程に進みます。

ビールの種類

ワインが大きく赤と白に分かれるのと同じように、ビールも主に2つの種類に分かれます。
一度は耳にしたことのある「エール」と「ラガー」です。

発酵に使われる酵母の種類により、違いが生まれます。
ここでは、2種類のビールの違いについて説明していきます。

エールビール

エールビールは「エール酵母」を添加して発酵します。
発酵が進むと表面に浮かび上がっくるため、「上面発酵酵母」とも呼ばれます。
活発に発酵が進むのは、15~25度の常温。発酵期間は約3日で熟成も2週間ほどで完了します。

エール酵母を使うことで「エステル香」と呼ばれる香味成分が生まれます。
これがエールビールに特徴的なフルーティで芳醇な香りを生み出しています。

有名な国産ビールに「プレミアムモルツ〈香るエール〉」「ヨナヨナエール」などがあります。

ラガービール

ラガービールは「ラガー酵母」を添加して発酵します。
発酵が進むとタンクの底に沈殿するため、「下面発酵酵母」とも呼ばれます。
活発に発酵が進むのは、5~10度の低温。発酵期間は約7日で熟成は1か月ほどで完了します。

エール酵母と比べ、「エステル香」を多く生み出すことはありません。
そのため、フルーティさは弱く、スッキリとした味わいのビールになります。

有名な国産ビールに「プレミアムモルツ」「キリン一番搾り」「スーパードライ」などがあります。

エールとラガーの比較まとめ

最後にエールビールとラガービールの違いを一覧にして簡単にまとめます。

  エールビール ラガービール
発酵 上面発酵 下面発酵
香り フルーティ すっきり
味わい 芳醇旨口 端麗辛口
主なビール プレモル〈香る〉エール
ヨナヨナ エール
一番搾り
プレモル
スーパードライ

 

 

ビールの有名スタイル

ビールは大きく2つ、エールビールとラガービールに分かれることを説明しました。
この種類のほかに、「スタイル」と呼ばれるものがあるのをご存じでしょうか??

この「スタイル」の豊富さにより、ビールは「エール」「ラガー」という単純な二つの分類に留まりません。
スタイルを含めると、ビールは100を超えるジャンルを誇ります。
エールスタイルの有名なものに、ペールエール、ヴァイツェン、IPAなどがあります。
ラガースタイルの有名なものに、ピルスナー、ドルトムンターなどがあります。

スタイルは色の濃淡や醸造方法や生産地・・・などで細分化されます。

ここでは、日本で流通しているラガービールの大半を占める「ピルスナー」、そしてエールビールの中でも人気の高い「ペールエール」の特徴を解説します!

ピルスナー

現在全世界で流通しているビールのほとんどがこのピルスナーに分類されます。
チェコのボヘミア地方、ピルゼンが発祥の地のため、この名前にちなんでつけられました。

淡く綺麗な黄金色の液体が特徴的で、アルコール度数は低め(3~5度前後)。
ピルゼンの水はミネラルの含有量が少ない軟水で、これを使うことで淡い黄金のビールが出来上がりました。ミネナル豊富な硬水で作られるビールは濃褐色の液体が特徴です。

チェコで作られていなくとも、同様の材料やアルコール度数であればピルスナースタイルと呼ばれます。
日本の大手メーカーが販売しているビールのほとんどは、このピルスナースタイルに分類されています。

ペールエール

エールビールのスタイルの一つであるペールエールですが、主に大きく二つに分岐します。

麦芽(モルト)のコクが特徴的な「イングリッシュペールエール」とホップの香りが豊かな「アメリカンペールエール」の二つです。
ペールエールの発祥はイギリスですが、アメリカに渡って、ホップの香りを際立たせるビールが流行しました。

アルコール度数はやや高め(4~6前後)で、色は淡い金色~銅色のビールです。
日本で人気の「よなよなエール」「プレモル〈香る〉エール」もこのペールエールスタイルに分類されています。

好みのビールスタイルを探してみては??

いかがでしたでしょうか?
コンビニで手軽に買える、日本の有名メーカーのビールはピルスナー(淡い金色のラガービール)か、一部のエールビールがほとんどです。
もしかすると、これまで3~5つのスタイルのビールしか飲んだことがないかもしれません。
多くのビールを試して、お好みのスタイルを探してみてください・・・!!